筆タッチの絵の描き方 番外編:アナログ
2013/10/28 21:59
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今回はちょっと番外編で、アナログでどのように描くかの説明です。
デジタルでの描き方を基本的に説明しているので、アナログでの描き方説明は
趣旨から外れるのですが、今デジタルで描いているのもアナログで自分なりの筆絵の
描き方を確立したからなので・・・ 自分の中の歴史を振り返る、といった感じで
ちょっと記事を書いてみたいと思います。
①道具説明 <tool's infomation>

アナログ絵で描くのに使うのはこの4種類です。
左から
ⅰ、くれ竹の中字筆ペン、22号(Kuretake's fude pen, middle size, 22-gou)
ⅱ、レイメイ藤井の慶弔筆ペン(ReimeiFujii's keicho fude pen)
ⅲ、くれ竹のZIG ドローイングペン0.1 黒(Kuretake's ZIG DRAWING PEN 0.1)
ⅳ、鉛筆 ドラゴンクエストバトル鉛筆 マーニャ 最大体力100(a Pencil)
ⅰ、くれ竹の中字筆ペン、22号(Kuretake's fude pen, middle size, 22-gou)

毛先が長く書き心地は本当の筆にわりかし近い。絵に使用すると少し毛先が
フワフワするのでコントロールに注意が必要。
The tip of this brush is long so I feel it' most similar to real fude writing.
I use it carefully to control the tip.
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ⅱ、レイメイ藤井の慶弔筆ペン(ReimeiFujii's keicho fude pen)

墨とうす墨がついています。毛先は短く書きやすい。線の太さ細さも
コントロールしやすい。
It has color black and grey.The tip of a brush is short. I can draw
bold and delicate lines easily.
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ⅲ、くれ竹のZIG ドローイングペン0.1 黒(Kuretake's ZIG DRAWING PEN 0.1)

0.1mmの細い線がかけます。筆圧が高いとペン先がすぐ折れるので注意。
ゆっくり引かないと均一な線が引けない。
0.1mm pen. See to your writing pressure, or it will easily break.
I draw lines slowly to make it reguler.
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ⅳ、鉛筆 ドラゴンクエストバトル鉛筆 マーニャ 最大体力100(a Pencil)

ただの鉛筆。年がバレそう・・・。
A simple pencil.

ちょっと見づらいけど書き心地はこんな感じ。字がヘタのはしょうがない。
②下書き <the pencil draft>

まず鉛筆で下書きを書きましょう。ちょっとスキャナで取り込んだので
薄くなってしまいましたが、こんな感じです。
実際の絵はもう少しはっきり書いています。デジカメでとっても
なんだか暗くてうまく撮れなかったので・・・(;^ω^)
Point!Make your pencil draft neatly as possible. A eraser thins chinese ink black.
アナログで書く場合はなるべく下書きは綺麗に書いたほうがいいです。
消しゴムかけると墨が薄くなってしまうので。消しゴム掛けをなるべく減らすべく。
③太い線 <bold lines>

鯉がメインなのでまずくれ竹中字で鯉とそれに繋がる蓄音機の主線を
引いてしまいます。ヒレなど動きがあるところは大胆な筆使いで描きます。

次に鯉以外の少女、岩、海藻などの主線を、くれ竹中字よりも細く遊びが少ない
レイメイ藤井慶弔筆で引いていきます。
レイメイ藤井は均一な太さの線もコントロールしだいで引けるので、それを
意識して引きます。
④細い線 <delicate lines>

主線は終わりましたので、次は鯉の書き込み線をレイメイ藤井で描き込んで
いきます。

次は鯉以外の書き込み線です。少女+その他の主線はレイメイ藤井で引きましたから、
それより細いくれ竹ZIGドローイングペン0.1を使用します。
髪の毛、海藻の筋、顔、レコードの線、レコード台の木目、背景の線、どんどん
入れていきます。
ついでに鯉の目玉もこれで入れてしまいました。
ひとまずこれでペン入れは終了です!
⑤消しゴムかけ <eraser>

模様を描きこむ前に下書きがあると見づらいのでここで消しゴムを
かけてしまいます。本当は現物はもっと墨がかすれて薄くなっているんですが
説明の都合上コントラストを上げて続けていきます。
⑥模様+細かい修正 <patterns and correction>

はい、引き続きくれ竹ZIGで着物やずきんに模様を入れました。鯉は模様を
紅白だとして赤い部分のウロコに線を入れています。あと細かいところだと
岩に線を追加したり、蓄音機に太い線に沿って線を入れたり、背景の
立ち上る水に追加したり・・・そこは自分が入れたいところに入れる、という
感じですね。
字は下に空白ができてしまったので間に合せのタイトルです。
一応これですべての基本工程が終了です。
⑦+α
実はこれまでの説明でまだ使用していない道具があるのにお気づきになった
でしょうか。
そうそれはレイメイ藤井のうす墨。デジタルでは完璧白黒で描くので存在を
忘れていましたが、せっかくだから使ってみます。
うす墨をプラスした絵はこちら。

うす墨を使用するとぐっと手書き感が増しますね。ムラッ気があるからでしょうか。
面白いツールなのでアナログの時は時々使ってました。鉛筆との親和性もあり
似顔絵を描いた時などに影部分を塗るのに便利です。
<アナログの困ったところ>
さて、スキャナーで取り込んでることと説明の関係上、「コントラストを上げている」と
先ほど書きましたが、では実際なにも手を加えない状態の現物が
どんなふうになっているかというと・・・

こんな感じです。消しゴム掛けの時にどうしても墨が削れちゃいますね。
もう少し手が込んだ絵の時は、削れてしまった墨の部分をもういっかい
塗り直したりするのですが・・・まあこれは説明用ということで(;´Д`A
基本的な描き方はアナログ、デジタルに共通していますが、
アナログは修正が難しいのが難しいところです。
線を付け足すことはできても一度書いた線を消すことはできませんからね。
ですが久しぶりにアナログで書いてみて、やっぱり楽しかったです。
そんなに気を張らずに、スケッチブックと筆ペンでももって
外でシャシャっと絵を描く、なんてもいいかもしれませんね。
それでは!

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