筆タッチの絵の描き方 基本編②背景
2013/10/26 20:37
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さて、前回は人物の描き方について説明しましたが、
今回は「背景」の描き方について説明したいと思います。
使用した絵は基本編①-2で描いた「少女」の絵です。
デジタルで下書きし背景を入れていきました。
それでは時系列順に見ていきましょう。
使うsoftはIlluststudio
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使用ツール
太筆(huto-fude)
Gペン(G pen)
スクールペン(school pen)
定規(a ruder)
直線(a straight line)
破線(a broken line)
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人物も背景も基本的な作業工程は同じです。
下書き<the draft of illustraions>
↓
太い線(bold lines)
↓
細い線(delicate lines)
↓
模様(patterns)
この順番はどの絵を描くときも基本です。慣れてきたら自分の好きな
順番に書くのもいいと思いますが、初めのうちはこの順番が無難でしょう。
背景下書き<the draft of illustraions>

まず下書き専用のレイヤーを作ります。直線ツールとGペンを使います。
私はだいたい下書きはピンクで書きますが、別に何色でもかまいません。
ただし、黒にすると下書きの線か本書きの線かわからなくなるので、
黒はお勧めできません。
背景で物体同士が重なる時は種類分けして別のレイヤーに描くのを
お勧めします。
この絵の場合、ピンクで描いている部屋部分が背景①、ミドリで描いている
植物やお手玉などは背景②として分けています。
POINT :Use a ruder tool on the draft.
直線をフリーハンドで引く場合でも、下書きではきちんと定規を使って
引きます。ガイド線といってもいいでしょう。
背景①太い線<bold lines>

まずは主線である太い線をひきます。太筆ツールです。
背景2はひとまず不可視モードにしておきましょう。
背景の線は人物の主線より細めにした方が人物が映えます。

そしてこの絵の場合、障子の細い格子の部分は中に書き込み線を
入れないので、他の主線よりも細く書きます。
人物の時はそんなに気にしなくてもいいことですが、背景の場合、
手前から後ろにいくにつれて線を細くしていくと遠近感が出ます。
「後ろにあるけれど強調したい」という時にあえて太い線で描くことも
ありますが、基本としては「手前から後ろにかけて細く」と考えておくと
いいでしょう。
背景①細い線<delicate lines>

同じく太筆で描いていきますが、書き込み線ですのでペンの太さを細めに
設定して描いていきます。障子の合わせ部分の木目を入れます。
他の場所も同様に太筆ツールで描き込んでいきます。

畳の部分は定規ツールと破線ツールを使います。(破線はパターンブラシに
あります)
他の部分がフリーハンドな分、部分部分で真っ直ぐな線を引くとメリハリが
出ます。
背景①模様<patterns>

正直今回の絵はあまり模様を入れるところはありません。
あえて入れるとしたらこの畳のヘリくらいですね。
スクールペンでいれていきましょう。

Too simple?
・・・畳のヘリらしくは見えますが、なんだかこれだと味気ないです。
模様は自分の好きなところに好きなように入れる、とした方が楽しいので
畳らしくなくても何か違う模様を入れてみます。

Draw patterns as you like.
このような感じで畳のヘリ全部に好きなように模様を入れていきます。

こうなりました!
少々模様が小さくて潰れてしまっていますが、ただ線を引いて入れるより
「らしく」なりました。「らしく」大事です。
さて、これで背景①は終了です。次は背景②にいってみましょう。
背景②太い線<bold lines>

背景②のみを可視モードにして主線をいれていきます。太筆です。
障子部分よりも手前になるので線の太さは
人物>背景②>障子部分となるようにするといいでしょう。
まあ、そこまで細かく考えなくても、人物より細めの主線を描いておけば
問題ありません。
背景②細い線<delicate lines>

次は書き込み線です。スクールペンで葉脈、お手玉などを描き込んでいきます。

だいぶすっきりした感じにかけましたね。次は模様です。
背景②模様<patterns>

背景②も模様を入れられるところはほとんどないですね(;^ω^)
お手玉全部に模様を入れたら模様は完了です。
完成! <Finish!>

背景や人物で重なっているところに消しゴムをかけて終了です。
これで下書きから起こした背景はすべて描き込みました。
プラスα
さて、描き終わりはしましたが、ここから更に描きこむことも可能です。
出来上がった絵を見て「なんだか物足りないな~」と思ったら、どんどん
描き込んでみましょう。
この絵だったら「ちょっと障子の部分が白くてさみしいなー」と私は思います。
ですので・・・

例えば障子の後ろに猫ともみじを入れてみました。
両方共太筆で描いています。
絵が障子で終わらず更に描き込まれたので奥行が感じられます。

こちらは障子の一部を破いて月と雲が見えるようになっています。
同じパターンの繰り返しだった障子にメリハリがつきました。
洋服のワンポイントと同じで単調さの中に一点目立つものを入れてみるのも
いいと思います。
プラスαの部分はあってもなくてもいいのですが、墨絵は「空白」を
どう埋めていくか考えるのも楽しみの一つだと思います。
書き込みが好きなタイプの人に向いているかも。
それでは、参考になさってください!

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