ホラー漫画家になりたかった話
2018/05/04 20:32
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※この話はpixiv fanboxに投稿したものの転載です。
昔から漫画家になりたかった。特にホラー漫画家に。しかしいざ書こうとなった時自分の書きたいホラーがなんなのかがよくわからなかった。
スプラッタ?サイコ?不条理系?
言ってみれば全部書きたいし全部どうしても書きたいというわけではなかった。私にはどうしても書きたいホラーがない。血しぶきドバーな話は好きだけどそれを目的として書きたいわけでもない。サイコな人間の怖さ系も好きだけどホラーとして書く必然が自分にあるかわからない。不条理系は一番近い。不思議の国のアリスを不条理ホラーとして考えるなら。だけれど。
そんな私には大きな問題があった。
画力が足りない。
ホラーはストーリーテリングや綿密なシナリオ構成ができなければ画力に比重が偏る。アクション漫画のバトルーシーンの「迫力」「動いてる感」と一緒。ページを見ると恐ろしいページ!読者はキャー!怖い!気持ち悪い!バタン!本を閉じる。そういうホラーな迫力。
それが自分に出せるだろうか?
今振り返ってみれば無理の一言。
アナログで書いてた時期は本当に練習というものをしないで作品に一発本番作画。あーでもないこーでもないと原稿を修正しては書き修正しては書き。原稿は削れ摩耗しボロボロ。こんなんでは投稿できないと書き直し。でも前のページのうまくいった部分は使いたいからと原稿から切り離して新原稿にドッキング。ツギハギの未練の塊、それがアナログの原稿だった。
私は練習が嫌いだ。特に絵を書く練習が。独学でやってきて身に付いた悪癖だ。そのせいで圧倒的に執筆量が足りない。成長のための貯金が全然溜まってない。これじゃどんなに面白い展開を考えても自分の能力では表現することができない。
だから私は一度ホラーを封印することにした。もともとホラーは総読者層が少ない。もっと人に見てもらえる話を書こう。人が読んで面白いと思う話を。人から反応をたくさんもらえば改善点が見えてくるし進歩もあるだろう。
そうしてできたのがヤサグレ魔女は人外にモテて夜も眠れないだ。
正直書いた当初はこんなに人気が出るとは思わなかった。ギャグを書くのも本当に久しぶりだった。でも書いてみて意外にいけるかもしれないと思った。なにより書いていて楽しい。産みの苦しみがほとんどない。根っこのストーリーラインを作ってあとは自分の書きたいものを適度に入れていく。それがこんなに楽しいとは思わなかった。試行錯誤を実践しながらも楽しんでかける、今のところの一番の戦力作品だ。
墓守イルと加護無しジリーはそれよりも前に書いていたけれど、自己満足で書いており読者を楽しませようという気概がない内向きの作品だったので、あまり画力的な進歩はなかった。書きたいものをすきなように書いて楽しかったし好きだと思ってくれる人がいるといいな、という気持ちではありそれが失いたくない原点でもあるけれど。欲を言えばもっと色々な人に読んで欲しい。ただこだわりは絶対に捨てない。これがジリーの重要な点だ。
とにかく、一度ホラーを休んで能力の底上げを図った。それは成功したと思う。「一枚のイラスト書くより漫画一本書き上げるのが漫画家志望にとって重要」。ずっと心にあるこれを実行して、それはその通りだったと実感している。漫画は構図を考える。1Pに5コマあるなら5構図。構図構図構図。その繰り返し。上達には反復しかない。反復した。そして最初よりは上達した。よかったほんとうに。
また、私の上達はデジタルに移行したことに大きく依っている。
デジタル作画に入ってから私の技術は飛躍してよくなった。その理由は時間短縮。それにつきる。漫画が上手くなるには失敗を繰り返すしかない。でもアナログだとその失敗をするにも時間がかかる。場所も取る。お金もかかる。
でもデジタルは失敗も早い。すぐ消せるから失敗して消して失敗して消して失敗して消して…それを100回繰り返そうとそれが1時間以内のことだったりする。その時間の濃縮が私を変えた。こればかりはアナログでうまく書けることが一番いいと思っていても変えられない事実だ。
今の速さはデジタルでしか成し得ないし、子供もいる状況で少ない道具でかけるのはデジタルのおかげだ。これでアナログなら子供を締め出して部屋に閉じこもって作業するしかない。私の漫画制作状況は技術の進歩に支えられている。
話を戻そう。
私はだいぶ自分の上達を感じた。だからそろそろホラーな話を書こうと思った。それが根の国の少女だ。今のところは頭で思い描いたように表現できていると思う。反響も嬉しいが自己満足が意欲を繋げている。ヤサ魔女とジリーの合間に更新しているのでゆっくりだが着実にいきたいと思う。
ということで根の国は言ってみれば過去の自分の集大成で書いている。技術的なことだけではない。ポッとでのアイディアではなくて、今まで書いたホラー作品から少しずつ書きたいことを切り集めている。焼き直しのようだ。未熟で書ききれなかったことをかこうという意味合いもある。
なので。
このピクシブファンボックスには今まで書いたホラー作品も載せようと思う。
内容も技術も拙い、表現したいものだけ書いた作品。
ここにいたるまでの成長過程と思ってみてもらえるとありがたい。
なお、ここに載せる予定の過去ホラー作品は他サイトにも載せていたが、ファンボックスでの閲覧のみにする。よって他サイトでは取り下げる。
長くなりましたがよろしくお願いします。
好評発売中です☆



昔から漫画家になりたかった。特にホラー漫画家に。しかしいざ書こうとなった時自分の書きたいホラーがなんなのかがよくわからなかった。
スプラッタ?サイコ?不条理系?
言ってみれば全部書きたいし全部どうしても書きたいというわけではなかった。私にはどうしても書きたいホラーがない。血しぶきドバーな話は好きだけどそれを目的として書きたいわけでもない。サイコな人間の怖さ系も好きだけどホラーとして書く必然が自分にあるかわからない。不条理系は一番近い。不思議の国のアリスを不条理ホラーとして考えるなら。だけれど。
そんな私には大きな問題があった。
画力が足りない。
ホラーはストーリーテリングや綿密なシナリオ構成ができなければ画力に比重が偏る。アクション漫画のバトルーシーンの「迫力」「動いてる感」と一緒。ページを見ると恐ろしいページ!読者はキャー!怖い!気持ち悪い!バタン!本を閉じる。そういうホラーな迫力。
それが自分に出せるだろうか?
今振り返ってみれば無理の一言。
アナログで書いてた時期は本当に練習というものをしないで作品に一発本番作画。あーでもないこーでもないと原稿を修正しては書き修正しては書き。原稿は削れ摩耗しボロボロ。こんなんでは投稿できないと書き直し。でも前のページのうまくいった部分は使いたいからと原稿から切り離して新原稿にドッキング。ツギハギの未練の塊、それがアナログの原稿だった。
私は練習が嫌いだ。特に絵を書く練習が。独学でやってきて身に付いた悪癖だ。そのせいで圧倒的に執筆量が足りない。成長のための貯金が全然溜まってない。これじゃどんなに面白い展開を考えても自分の能力では表現することができない。
だから私は一度ホラーを封印することにした。もともとホラーは総読者層が少ない。もっと人に見てもらえる話を書こう。人が読んで面白いと思う話を。人から反応をたくさんもらえば改善点が見えてくるし進歩もあるだろう。
そうしてできたのがヤサグレ魔女は人外にモテて夜も眠れないだ。
正直書いた当初はこんなに人気が出るとは思わなかった。ギャグを書くのも本当に久しぶりだった。でも書いてみて意外にいけるかもしれないと思った。なにより書いていて楽しい。産みの苦しみがほとんどない。根っこのストーリーラインを作ってあとは自分の書きたいものを適度に入れていく。それがこんなに楽しいとは思わなかった。試行錯誤を実践しながらも楽しんでかける、今のところの一番の戦力作品だ。
墓守イルと加護無しジリーはそれよりも前に書いていたけれど、自己満足で書いており読者を楽しませようという気概がない内向きの作品だったので、あまり画力的な進歩はなかった。書きたいものをすきなように書いて楽しかったし好きだと思ってくれる人がいるといいな、という気持ちではありそれが失いたくない原点でもあるけれど。欲を言えばもっと色々な人に読んで欲しい。ただこだわりは絶対に捨てない。これがジリーの重要な点だ。
とにかく、一度ホラーを休んで能力の底上げを図った。それは成功したと思う。「一枚のイラスト書くより漫画一本書き上げるのが漫画家志望にとって重要」。ずっと心にあるこれを実行して、それはその通りだったと実感している。漫画は構図を考える。1Pに5コマあるなら5構図。構図構図構図。その繰り返し。上達には反復しかない。反復した。そして最初よりは上達した。よかったほんとうに。
また、私の上達はデジタルに移行したことに大きく依っている。
デジタル作画に入ってから私の技術は飛躍してよくなった。その理由は時間短縮。それにつきる。漫画が上手くなるには失敗を繰り返すしかない。でもアナログだとその失敗をするにも時間がかかる。場所も取る。お金もかかる。
でもデジタルは失敗も早い。すぐ消せるから失敗して消して失敗して消して失敗して消して…それを100回繰り返そうとそれが1時間以内のことだったりする。その時間の濃縮が私を変えた。こればかりはアナログでうまく書けることが一番いいと思っていても変えられない事実だ。
今の速さはデジタルでしか成し得ないし、子供もいる状況で少ない道具でかけるのはデジタルのおかげだ。これでアナログなら子供を締め出して部屋に閉じこもって作業するしかない。私の漫画制作状況は技術の進歩に支えられている。
話を戻そう。
私はだいぶ自分の上達を感じた。だからそろそろホラーな話を書こうと思った。それが根の国の少女だ。今のところは頭で思い描いたように表現できていると思う。反響も嬉しいが自己満足が意欲を繋げている。ヤサ魔女とジリーの合間に更新しているのでゆっくりだが着実にいきたいと思う。
ということで根の国は言ってみれば過去の自分の集大成で書いている。技術的なことだけではない。ポッとでのアイディアではなくて、今まで書いたホラー作品から少しずつ書きたいことを切り集めている。焼き直しのようだ。未熟で書ききれなかったことをかこうという意味合いもある。
なので。
このピクシブファンボックスには今まで書いたホラー作品も載せようと思う。
内容も技術も拙い、表現したいものだけ書いた作品。
ここにいたるまでの成長過程と思ってみてもらえるとありがたい。
なお、ここに載せる予定の過去ホラー作品は他サイトにも載せていたが、ファンボックスでの閲覧のみにする。よって他サイトでは取り下げる。
長くなりましたがよろしくお願いします。
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